大人の為の部活系ゴスペルSatisfy My Soul(サティマイ)です。大阪中津・豊中・神戸元町・京都・博多天神・東京高田馬場・名古屋で練習しています♪

教会の聖歌隊のミッションと街のゴスペル・クワイアのミッション

徒然日記

多くのノン・クリスチャンが「ハレルヤ」を叫ぶ国「日本」!

昔、あるカナダ人のロブ牧師先生にとてもお世話になった時期がありました。その先生は何かと僕を気にかけてくれて、月に一度くらいの頻度で教会のご自宅に呼んでもらったりしていました。

その先生は事あるごとに、その当時街の音楽教室でブームになっていた「ゴスペル教室」について興奮口調で「これこそが主が現代に起こした奇跡の一つですよ!Beeさん!」と熱く語ってくれました。

映画「天使にラブソングを」によるゴスペルブーム

あの当時(1995年位)に、映画「天使にラブソングを1&2」のテレビ放映によって、ゴスペルは「OLのやりたい習い事第1位」となる今では考えられないような大ブームを巻き起こしました。僕の記憶では大阪の大手のゴスペル教室は定員オーヴァーで入会待ちの予約が400人超えみたいな感じだったと思います。

そんな爆発的ブームで都市部に生まれた「音楽教室主導のゴスペル教室」でしたが、あまりに急速に拡大したせいでどこの音楽教室もゴスペルの歌唱経験がある指導者などはいなくて、大抵はジャズ・ヴォーカルの講師によるにわか仕込みでした。それをきっかけにしっかりと「ゴスペルとはなんぞや?」と向き合う方もおられましたが、ほとんどの方は「天使にラブソングを」の楽譜どおりに音と英語を教えることしかやってなかったと思います。

まあこれは講師のスキルが低かったのではなく、その当時の大手音楽教室の方針として「宗教色は一切ダメ!」みたいなものがあったので仕方なかったのかもしれません。僕自身も大手のK音楽教室でゴスペル教室を持った時、「キリスト教的な曲の解説はしないで欲しい。主・神様・イエスなどのワードは禁止。聖書の話も禁止」と言われました。「そんなん無理」って言って無視しましたけど・・・・。(笑)

まあ1995年(平成7年)っていえば、地下鉄サリン事件のあった年ですし、「宗教」というものがとても危なっかしい存在としてマスコミに扱われてましたからね~。

心の響いたカナダ人牧師の言葉

そんな巷の「信仰がベースではないゴスペル教室」の乱立に対して多くのクリスチャンはまあまあ露骨に嫌悪感をあらわしていました。外国人の多くもその現状に対して「自分の母国ではクリスチャン以外がゴスペルを歌うなんて考えられない。ましてやそこに伝道の要素もないならそれはゴスペルごっこだ。」という感じで笑っていました。

しかしそんな中、ロブ牧師は「こんなことは世界中どこを探しても考えられない!神様はこの日本で奇跡を起こしている!これは神様の働きだから遠慮するな!!」と背中を押して下さったことを覚えています。そしてこうもおっしゃっていました。「神様はどんな人に対しても、その人が一番入りやすい玄関を用意してくれる。教会で牧師が語るみ言葉に心を打たれる人もいれば、大聖堂の荘厳な作りやきらびやかなステンドグラスに魅了されて教会が好きになる人もいる。そして音楽という誰もが楽しむことのできるツールを使って神様が大切な言葉を伝えようとしているのが日本だ」と。

教会の礼拝で歌う賛美奉仕を目的とする聖歌隊、そして街のゴスペル教室。

どちらにも素晴らしい働きと使命があります。ではそれぞれのミッションに向き合ってみましょう。

教会の聖歌隊(クワイア)の場合

  • 神への奉仕: 聖歌隊の根本的な目的は、神への賛美と奉仕にあります。メンバーは音楽を通じて神を讃え、崇拝の一部として献げることにプライドを持つことが大切です。
  • 霊的リーダーシップ: 聖歌隊メンバーは礼拝の中で賛美リーダーの役割を果たします。彼らの音楽は礼拝を導き、出席者の心に霊的な影響を与えることができるため、その責任を自覚し、誇りを持つことが重要です。
  • 教会コミュニティへの貢献: 聖歌隊は教会コミュニティの一部であり、その活動は教会全体に影響を与えます。コミュニティの一員としての役割を理解し、共同体への貢献に誇りを持つことが求められます。
  • 信仰の伝達者: 聖歌隊は音楽を通じて聖書のメッセージを伝える役割も担っています。そのため、信仰を深め、聖書の教えを理解し、それを表現することに使命感を持つことが重要です。
  • 個々の成長: 個々の音楽的な才能やスキルを磨くことも大切です。自分の才能を神への奉仕のために用い、成長を遂げることにプライドを感じるべきです。
  • 礼拝体験の豊かさへの貢献: 聖歌隊の演奏は礼拝体験を豊かにします。礼拝の質を高めることへの責任感と、その役割を果たすことへの自負を持つことが大切です。

聖歌隊は単なる音楽集団ではなく、信仰を表現し、教会コミュニティを強化し、神との関係を深めるための重要なツールです。それを理解し、その役割を誇りと使命感を持って果たすことが、聖歌隊メンバーには求められています。

街のゴスペル・クワイアの場合

  1. 音楽を通じた共感と共有: クワイアは、様々な背景を持つ人々が音楽を通じて一致団結する場です。音楽の普遍的な力を用いて、異なる文化や信念を超えた共感と理解を促進することに重きを置きます。
  2. 多様性の受容と尊重: クワイアは多様なメンバーから成り立っており、それぞれが独自の価値観や経験を持っています。この多様性を受け入れ、お互いの違いを尊重することで、より豊かな音楽体験が生まれます。
  3. コミュニティサービス: 音楽はコミュニティに喜びをもたらす強力な手段です。公演やチャリティ活動を通じて、地域社会に貢献し、人々に希望や慰めを提供することに使命感を持たせます。
  4. 個人の成長と自己表現: クワイアは、個々の音楽的能力を伸ばし、自己表現の場を提供します。メンバーが自分の声を見つけ、自己実現を図ることに誇りを持つよう促します。
  5. 社会的・文化的なメッセージの伝達: クワイアは、音楽を通じて社会的、文化的なメッセージを伝えることができます。平和、愛、団結などの普遍的なテーマを採用し、より良い世界を目指すメッセージを発信することができます。
  6. 音楽の楽しみと共有: 最も基本的ながら重要なのは、音楽を楽しむことです。クワイアは楽しさと喜びを共有する場であり、このシンプルな喜びを大切にします。

教会の聖歌隊と教会外のゴスペル教室やサークルは、同じゴスペル音楽を扱いながらも、それぞれに独自の存在意義を持っています。

教会の聖歌隊は、神への賛美と崇拝を中心に据え、信仰に基づいた霊的な体験を深める役割を果たします。この集団は、礼拝の重要な部分として、教会コミュニティの精神的な結束を強化し、聖書のメッセージを音楽を通じて伝えることに重点を置いています。

一方、教会外のゴスペル教室やサークルは、宗教的背景に依存しない多様なメンバーを受け入れ、音楽の普遍的な魅力と表現の自由を重視します。ここでは、ゴスペル音楽を通じたコミュニティ形成、個人の表現力と音楽的技能の向上、文化的な多様性の尊重が主な目的です。両者は、ゴスペル音楽の魅力と影響力を異なる視点から広めているのです。

どちらも神様が用意してくれた大切な玄関だと思います。またゴスペルが元気を取り戻して町中に「ハレルヤ」が響きますように!!