He’s Got the Whole World in His Hands / Trad. Spirituals

子供から大人まで愛される入門曲
「He’s Got the Whole World in His Hands」は、アメリカの伝統的なスピリチュアル・ソングのひとつで、特にブラック・ゴスペルの分野でよく歌われる曲です。シンプルでありながらも力強い歌詞とメロディーが特徴で、多くのアーティストによってカバーされてきました。土曜日と日曜日にやってるゴスペルのソロに特化したゴスペル教室「ゴスペル塾」では、Mavis Staples と Lucky Peterson による 名演をお手本にしています。
1. 曲の背景と歴史
この曲のルーツは、19世紀のアフリカ系アメリカ人によるスピリチュアル音楽にあります。スピリチュアル(Spiritual)とは、奴隷制度下で生きるアフリカ系アメリカ人が、キリスト教の信仰を通じて苦しみや希望を表現した宗教的な歌のことです。
「He’s Got the Whole World in His Hands」は、神の偉大さとすべてを包み込む愛を歌う曲で、特に子ども向けの賛美歌やゴスペルの入門曲としても広く親しまれています。
この曲は、1945年にアメリカの民俗音楽研究家フランク・ワーナー(Frank Warner)が記録し、その後1957年にロリ・ロンドン(Laurie London)がカバーしたことで、ポピュラー音楽の世界でも広く知られるようになりました。その後、マヘリア・ジャクソン(Mahalia Jackson)、オデッタ(Odetta)、エタ・ジェームズ(Etta James)、そして現代のゴスペルアーティストたちによっても歌い継がれています。
2. 歌詞とメッセージ
この曲の歌詞はとてもシンプルですが、力強いメッセージが込められています。
歌詞の一例:
🎵 He’s got the whole world in His hands,
He’s got the whole world in His hands,
He’s got the whole world in His hands,
He’s got the whole world in His hands. 🎵
(和訳)
🎶 彼(神)は世界全体をその手の中に持っている、
彼は世界全体をその手の中に持っている、
彼は世界全体をその手の中に持っている、
彼は世界全体をその手の中に持っている。 🎶
このフレーズが繰り返され、途中で「He’s got you and me, brother(彼は君と僕を)」「He’s got the little bitty baby(彼は小さな赤ちゃんを)」など、さまざまな存在が神の手の中にあることを表現していきます。
どんな時でも神が私たちを守り、導いてくれているという安心感を与えてくれる曲ですね。
3. ゴスペル的な歌い方とアレンジ
① リズムとグルーヴ感を大切にする
この曲は4拍子で軽快なリズムを持っており、特にブラック・ゴスペルではシンコペーションを意識したグルーヴ感が重要です。
→ 手拍子を入れながら歌うことで、自然とリズムのノリがよくなります!
② コール&レスポンスを取り入れる
ゴスペルではよく**「コール&レスポンス」**(リードシンガーが歌い、会衆がそれに応える形式)が用いられます。
この曲でも、「He’s got the whole world in His hands」をリードシンガーが歌い、合唱隊(コーラス)がそのフレーズを繰り返して歌うという形が一般的です。
③ フェイクやアドリブで感情を込める
有名なゴスペルシンガーたちは、この曲に**フェイク(即興的なメロディ変化)やリフ(装飾的な音の動き)**を加えながら、感情豊かに歌っています。
例えば、マヘリア・ジャクソンのバージョンでは、後半に向かってどんどん感情が高まり、力強いシャウト(叫ぶような歌い方)やビブラートが加わっています。
▶ 参考音源(マヘリア・ジャクソンの歌唱)
4. 現代ゴスペルにおけるアレンジ例
この曲は、伝統的なスピリチュアル・スタイルのものから、現代的なアップテンポのゴスペルバージョンまで、さまざまな形で演奏されています。
例えば、クワイア(合唱隊)向けのアレンジでは、ゴスペル特有のリッチなハーモニーや、ドラム・ベースを効かせたビートが加えられることもあります。
🎵 おすすめの現代アレンジ 🎵
5. まとめ & 練習のポイント
「He’s Got the Whole World in His Hands」は、シンプルながらもゴスペルの基本を学ぶのに最適な曲です!
✅ ポイントまとめ
✔ リズムを感じながら、グルーヴを大切に
✔ コール&レスポンスのスタイルで歌うと楽しい
✔ フェイクやリフを加えて、自分なりの表現を
✔ 神の愛を信じて、心を込めて歌うことが一番大事!
この曲を練習することで、リズム感・コール&レスポンス・感情表現のスキルが磨かれますよ✨
ぜひ、いろんなアレンジを聴いて、自分なりの歌い方を見つけてみてくださいね!💖

投稿者
kingbee33@gmail.com
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