Silent Night / Christmas Standard
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英語歌詞
Silent night, holy night All is calm, all is bright
’Round yon virgin, mother and child Holy infant so tender and mild
Sleep in heavenly peace Sleep in heavenly peace
日本語訳
きよしこの夜、聖なる夜 すべて静まり、すべて輝き
あの乙女と母と幼子のまわりに 聖なる乳児やさしくおとなしく
天において安らかにおやすみなさい
天において安らかにおやすみなさい
関連する聖書の箇所
① Isaiah 9章6節(英語/日本語)
“For to us a child is born, to us a son is given; and the government shall be upon his shoulder, and his name shall be called Wonderful Counselor, Mighty God, Everlasting Father, Prince of Peace.”
「ひとりの子がわたしたちに生まれた。ひとりの息子がわたしたちに与えられた。その肩には主権があり、その名は〈不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君〉と呼ばれる。」
この歌詞中の “Holy infant … Sleep in heavenly peace” の “infant”=幼子/幼児、「平和」や「安らぎ」の視覚・感覚に、この預言の「平和の君」を重ねることができます。
② Matthew 1章23節(英語/日本語)
“Behold, the virgin shall conceive and bear a son, and they shall call his name Immanuel” (which means, God with us).
「見よ、おとめがみごもって、ひとりの子を生む。その名はインマヌエルと呼ばれる。訳すと、『神がわれらとともにおられる』という意味である。」
この歌詞中の “’Round yon virgin, mother and child” の “virgin”=乙女(マリア)/“mother and child”=母と幼子という場面に、イエス誕生の場面、すなわち乙女マリアと幼子イエスという聖書的背景が近づきます。
解説
この歌詞の冒頭は、静寂で輝く夜、聖なる母と幼子—という非常に象徴的かつイメージ豊かな場面から始まっています。以下のような観点で読み解んでみましょう。
- 「All is calm, all is bright(すべて静まり、すべて輝き)」:戦いや混乱、恐れが取り払われた“夜の静けさ”を思わせます。預言で言われる「平和の君」が宿る夜、という背景にも通じます(イザヤ9:6)。
- 「’Round yon virgin, mother and child(あの乙女と母と幼子のまわりに)」:ここで描かれる母と子の姿は、〈マリア〉と〈幼子イエス〉という聖書の誕生物語と響き合います。マタイ1:23にある「乙女がみごもって子を生む」という言葉が、信仰的な視点でこの光景を照らします。
- 「Holy infant so tender and mild(聖なる乳児やさしくおとなしく)」:無垢でやさしい幼子という描写は、神が人となって来られたという福音の核心とも重なります。幼子=神の子というテーマが、イザヤ9:6の「子が生まれた/息子が与えられた」という預言にリンクします。
- 「Sleep in heavenly peace(天において安らかにおやすみなさい)」:ここには、幼子が平和の中で休まれるというイメージがあります。単に静かな夜を描くだけでなく、神の平和/和解が届いた夜という深い意味合いも潜んでいます。イザヤの預言にある「平和の君(Prince of Peace)」という呼び名が、ここで静かにささやかれています。
このように、この歌の冒頭4行(+繰り返し)は、
- イエス誕生の場面(母と子、乙女と幼子)
- 神がもたらす平和・救い
- 静けさ・輝きという象徴的な雰囲気をとても美しく、詩的に描き出しています。
非クリスチャンの方でも、この歌詞が「やさしさ」「静けさ」「希望」「光」など普遍的なテーマを持っていることが感じられると思います。心が落ち着いたり、勇気づけられたりするのは、まさに「神がともにおられる」「平和が訪れた」というメッセージが背景にあるからと言えるでしょう。
英語歌詞
Silent night, holy night
Shepherds quake at the sight
Glories stream from heaven afar
Heavenly hosts sing Alleluia
Christ the Savior is born
Christ the Savior is born
日本語訳
きよしこの夜、聖なる夜
羊飼いたちはその光景に震える
栄光は天から遠く流れ注ぎ
天の軍勢が「ハレルヤ」と歌う
キリスト、救い主がお生まれになった
キリスト、救い主がお生まれになった
関連する聖書の箇所
① ルカの福音書 2章8〜14節(英語/日本語)
Luke 2:8-9 (ESV)
“And in the same region there were shepherds out in the field, keeping watch over their flock by night. And an angel of the Lord appeared to them, and the glory of the Lord shone around them, and they were filled with great fear.”
ルカ2:8-9(新改訳)
「さて、この地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。」
→ “Shepherds quake at the sight(羊飼いたちはその光景に震える)” はこの場面を直接表しています。
Luke 2:13-14 (ESV)
“And suddenly there was with the angel a multitude of the heavenly host praising God and saying, ‘Glory to God in the highest, and on earth peace among those with whom he is pleased!'”
ルカ2:13-14(新改訳)
「するとたちまち、その御使いとともに、おびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美した。『いと高きところに、栄光が神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。』」
→ “Heavenly hosts sing Alleluia(天の軍勢がハレルヤと歌う)” はこの部分に対応しています。実際の聖書には “Alleluia”(ハレルヤ)とは書かれていませんが、“賛美する”内容なのでその精神を歌っています。
Luke 2:11 (ESV)
“For unto you is born this day in the city of David a Savior, who is Christ the Lord.”
ルカ2:11(新改訳)
「きょうダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」
→ “Christ the Savior is born(キリスト、救い主がお生まれになった)” はこの節からの直接の引用的な表現です。
解説
このセクションでは、イエスの誕生が告げられた瞬間の“劇的な夜”が描かれています。
- 「Shepherds quake at the sight(羊飼いたちはその光景に震える)」
この「震える」は、恐れと畏れ(おそれ)の混ざった感情。神の栄光を前にして、人は自分の小ささや聖さの欠如を感じる—それでも、天からのメッセージは「恐れるな」なのです。神は、力ある者でなく、社会の中でも最も無名で貧しい羊飼いたちに最初にこのニュースを伝えました。これは、すべての人に開かれた福音であることを象徴しています。 - 「Glories stream from heaven afar(栄光は天から遠く流れ注ぎ)」
天と地の境界を超えて、神の栄光が降ってくる場面です。ここでは、天が地上に向かって「開かれた」ような、壮大なビジョンが感じられます。 - 「Heavenly hosts sing Alleluia(天の軍勢が『ハレルヤ』と歌う)」
ハレルヤ(Hallelujah)はヘブライ語で「神を賛美せよ」の意。目に見える神の働きに、天の存在たちが喜びを爆発させています。この歌詞は、それを私たちにも共に歌おう、と呼びかけているようにも感じます。 - 「Christ the Savior is born(キリスト、救い主がお生まれになった)」
最後のこのフレーズは、すべてのキリスト教信仰の中心にある「神が救い主として人となり、来られた」という宣言です。
このメッセージは、ただの歴史的事実というよりも、「今を生きる私たちのために、救いが差し出された」という、現在形の福音でもあります。
このセクションは、劇的な天の啓示と、シンプルな人々(羊飼い)への祝福の知らせという両極が、ひとつの夜に出会う瞬間を美しく表しています。
英語歌詞
Silent night, holy night
Son of God, love’s pure light
Radiant beams from Thy holy face
With the dawn of redeeming grace
Jesus, Lord at Thy birth
Jesus, Lord at Thy birth
日本語訳
きよしこの夜、聖なる夜
神の御子、愛の清き光
御顔は輝きを放ち
贖いの恵みの夜明けとともに
イエスよ、あなたは生まれし時から主
イエスよ、あなたは生まれし時から主
📖 関連する聖書の箇所
① ヨハネの福音書 1章9節
John 1:9 (ESV)
“The true light, which gives light to everyone, was coming into the world.”ヨハネ1:9(新改訳)
「すべての人を照らすまことの光が世に来ようとしていた。」
→ “Son of God, love’s pure light(神の御子、愛の清き光)” は、神の子であるイエスが「まことの光」としてこの世に来られたというヨハネ福音書のテーマと強くつながっています。
② コリント人への手紙 第二 4章6節
2 Corinthians 4:6 (ESV)
“For God, who said, ‘Let light shine out of darkness,’ has shone in our hearts to give the light of the knowledge of the glory of God in the face of Jesus Christ.”第二コリント4:6(新改訳)
「『やみの中から光が輝き出よ』と言われた神は、イエス・キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を与えるために、私たちの心を照らしてくださったのです。」
→ “Radiant beams from Thy holy face(御顔は輝きを放ち)” は、イエスの顔に宿る神の栄光・光を象徴しており、この聖句に非常によく対応しています。
③ テトスへの手紙 2章11節
Titus 2:11 (ESV)
“For the grace of God has appeared, bringing salvation for all people,”テトス2:11(新改訳)
「実に、すべての人に救いをもたらす神の恵みが現れたのです。」
→ “With the dawn of redeeming grace(贖いの恵みの夜明けとともに)” の「贖いの恵み(redeeming grace)」は、テトス書の「すべての人に現れた神の恵み」と直接つながります。
④ ルカの福音書 2章11節(再び)
Luke 2:11 (ESV)
“For unto you is born this day in the city of David a Savior, who is Christ the Lord.”ルカ2:11(新改訳)
「きょうダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」
→ “Jesus, Lord at Thy birth(イエスよ、あなたは生まれし時から主)” は、イエスが誕生の瞬間から「主」であるという宣言。これはルカ2:11の「この方こそ主キリストです」と明確に対応しています。
🌟 解説
この最終節は、全体の中でもっとも神学的な重みを持つ部分とも言えるでしょう。
イエスの「光」としての性質、また「主」としての存在が美しく詠われています。
- 「Son of God, love’s pure light(神の御子、愛の清き光)」
イエスは神の子であり、その存在自体が「愛の光」です。ヨハネ福音書では、神は「愛」であり、「光」であると繰り返し語られています。そのふたつが合わさった存在としてイエスはこの世に来られたのです。 - 「Radiant beams from Thy holy face(御顔は輝きを放ち)」
神の栄光が、イエスの顔—その存在—を通して世界に照らされます。この光は、単なる物理的な光ではなく、霊的な闇にいる人々への希望の光です。 - 「With the dawn of redeeming grace(贖いの恵みの夜明けとともに)」
“夜明け”というイメージは、救いが始まった瞬間を象徴します。「贖いの恵み」とは、私たちが自分の力では得られない赦しと救いのこと。クリスマスの朝はまさにこの“恵みの夜明け”なのです。 - 「Jesus, Lord at Thy birth(イエスよ、あなたは生まれし時から主)」
ここには大きなメッセージがあります。イエスは、王になったのではなく、「生まれた時からすでに主であった」 という宣言です。赤ちゃんの姿であっても、その本質は神—主—であるという信仰が込められています。
🕊 まとめ:この節が伝えてくれること
この節は、単なる感傷的な「赤ちゃんが生まれた」という話ではなく、
「世界を照らす光が来た」「救いの恵みが現れた」「その方は最初から主であった」
という、クリスマスの“神秘”と“喜び”の中心を歌っています。
それは、あなたがどんな状態にあっても、光が差し込み、恵みが与えられ、
主がともにいてくださる——というメッセージでもあります。
💡この曲全体を通して、心に残るキーワードは「静けさ(Silent)」「聖さ(Holy)」「光(Light)」「平和(Peace)」「救い(Salvation)」。
信仰を持っているかどうかにかかわらず、これらは誰の心にも響くテーマです。
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投稿者
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