ゴスペルを受講する前に その2

ゴスペルのレッスンで意識すべきこと
ゴスペルを学ぶ上で、単に楽譜通りに歌うだけではなく、リズムや表現力、発声方法を意識することが大切です。ゴスペルの特徴を活かしながら上達するために、レッスンで気をつけたいポイントを紹介します。
2-1. 声の出し方と発声の基本
ゴスペルでは、力強く伸びやかな声を出すことが求められます。そのためには、適切な発声方法を身につけることが大切です。
① 腹式呼吸を意識する
ゴスペルは息の量が多く必要なため、腹式呼吸をマスターしましょう。腹式呼吸とは、胸ではなくお腹を使って息を吸い、安定した呼吸を保つ方法です。
練習法:
- 仰向けに寝て、お腹に手を当てる
- 鼻から息を吸い、お腹を膨らませる
- ゆっくりと口から息を吐きながら、お腹をへこませる
- これを5〜10回繰り返す
これに慣れると、立った状態でもスムーズに腹式呼吸ができるようになります。
② 喉を開いて発声する
ゴスペルでは、高音やロングトーンをしっかり出す必要があります。そのためには、喉をリラックスさせた状態で声を出すことが重要です。
練習法:
- あくび発声:あくびをするように口を開け、その状態で「アー」と発声する
- ハミング:鼻腔共鳴を意識しながら「ンー」と声を出し、響きを感じる
喉に負担をかけずに発声できるようになれば、よりゴスペルらしいパワフルな歌声になります。
2-2. リズム感とグルーヴを体で感じるコツ
ゴスペルは、独特のリズムやグルーヴ(音楽のノリ)が重要なジャンルです。リズム感を鍛えることで、より自然に歌えるようになります。
① 身体を動かしながら歌う
ゴスペルでは、手拍子を打ったり、ステップを踏みながら歌うことが多いです。じっとして歌うのではなく、体全体でリズムを感じながら歌いましょう。
練習法:
- 手拍子をしながら「ハレルヤ」などのフレーズを繰り返す
- ステップを踏みながらリズムを取る
- 曲のバックビート(2拍目と4拍目)を意識する
② ルバートとシンコペーションを理解する
ゴスペルでは、歌のテンポを少し揺らす「ルバート」や、リズムを前後にずらす「シンコペーション」がよく使われます。
練習法:
- ゴスペル曲を聴きながら、歌手がどのようにリズムを崩しているか分析する
- 自分でもメロディを歌いながら、あえて少しリズムをずらしてみる
リズムの自由さを楽しめるようになると、より本格的なゴスペルの歌い方ができるようになります。
2-3. 表現力を高めるための歌い方のポイント
ゴスペルは、単に音程を正確に歌うだけでなく、感情を込めた表現が求められます。
① ダイナミクス(強弱)を意識する
ゴスペルでは、曲の中で声の強弱をつけることが重要です。例えば、静かに始まり、クライマックスで盛り上がることで、よりドラマチックな表現ができます。
練習法:
- 低音は優しく、小さい声で歌う
- サビでは声量を上げ、パワフルに歌う
- フレーズごとにどこを強調するか考えてみる
② ビブラートやフェイクを活用する
ゴスペルシンガーは、ビブラート(音を揺らす技法)やフェイク(メロディを即興で変える技法)をよく使います。これらを取り入れることで、より表情豊かな歌唱ができます。
練習法:
- 伸ばす音に少しずつビブラートをかける
- 簡単なフレーズでフェイクを試す(例:「Oh Lord」を「Ooooh Loooord」に変えてみる)
③ 歌詞の意味を理解する
ゴスペルの歌詞は、信仰や希望、愛といったテーマが多いため、その意味を理解することが大切です。
練習法:
- 歌詞を和訳して内容を把握する
- どの部分が強いメッセージを持つか考えながら歌う
- 自分の経験と歌詞を結びつけて感情を込める
これらのテクニックを意識することで、聴く人の心に響く歌唱ができるようになります。

投稿者
kingbee33@gmail.com