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ゴスペル・チョップス(Gospel Chops)

コンテンポラリー・ゴスペルの原動力はここから生まれる

新年最初のレッスンが梅田でありました。いきなり新曲はカーク・フランクリンのHosanna。

例年であれば初レッスンは、正月ボケを抜くのに結構時間がかかっていました。クリスマスのイベントやらで忙しくて秋口にやった曲も忘れてるという感じなので、リハビリに近い、もしくはイチからやり直し的なレッスンに去年まではなっていました。

でも・・・今年のメンバーさんはなんか気合が入ってます。新曲の歌詞カードが自分で訳した日本語やら、間違いやすい音のチェックなどですごい書き込みされてます!

新曲のHosannaも、あきらかに予習してきた感がむんむん伝わってきたので、ついつい僕もワクワクしてしまって普段なら課題曲の初回には絶対にやらない「キメ」のチェックまでやってしまいました。

「キメ」というのはコンテンポラリー・ゴスペルでは当たり前に出てくるシンコペーションを多用したバンドのアレンジの一つで、主にドラムのフィルに他の楽器が音階を付ける形になります。歌もののバッキングとは思えないほど、映画のサントラのようにドラマチックな演出が行われます。

カークのHosannaにはこの「キメ」がやまほど出てきます。僕は指揮者だったのでほとんどのキメを覚えて、ステージではそのフレーズに合わせた動きを取り入れます。そうすれば観客席からはまるで僕の動きにバンドが瞬時に合わせているような一体感として映るでしょう。

 

ゴスペル・ドラマーの虎の穴!Drum Shed

ドラム・シェドというものがあります。アメリカの教会では楽器を教えることをサーヴィスの一つとしているところも少なくありません。その中でも「Drum Shed」というのは日本語にすると「ドラム道場」もしくは「ドラム合戦」みたいな感じでしょうか?セッション風の形もあればワークショップ形式のレッスンもあります。

とにかく超絶なテクニックでシングル・ペダルとは思えないキックのフレーズや高速フィルなど、昔のジャズフェスでジョージ川口さんがやたらサプライズで乱入してドヤ顔でやってたドラム・ソロのようなことを歌もののバッキングでやりまくるのが現代のゴスペルです。

Drum Shedは若いドラマーを育て上げる「虎の穴」のようなもの。そしてそれをDVD化して教会への寄付とするのが「Gospel Chops」(ゴスペル・チョップス)というサイトです。本当はこれはサイトの名前なのですが、日本ではゴスペルっぽい高速フィルを使ったキメ自体を「ゴスペル・チョップ」という技法としてドラム用語になっているようです。

何気なく聴き逃すキメ。もし無かったら・・・?

ゴスペルをやるうえで「キメ」というものがどれほど感覚的に影響が大きいかを量ろうと思ったら、まったくキメのない世界を想像したらいいと思います。一番わかりやすいのはクリックのみの世界。コードもなくノリもなくただ単に拍が刻まれているだけのものを想像すれば、好きな曲のキメがなければものすごく物足りないということがわかるかもしれません。

原曲を聴いてキメの楽しさを理解し、それがあるからこそ曲のストーリーが生まれているんだと知ってもらえたらと思います。キメを覚えてそこにウエィトを乗せてみてください。曲に対する解釈が一変すると思います。

Posted in ゴスペル・スタディ , スタディルーム